【ざっくり解説】劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン【レビュー・感想】

こんにちは、フラッペと申します。

今回は劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン』のレビュー・感想記事となります。

2020年9月18日に公開されたばかりの本作ですが、すでに舞台挨拶含め4回の視聴してきました。

公開前は、「速攻で記事を挙げてやる!」と意気込んでいましたが、

1回目の視聴後

「ヤバい、ヤバすぎて言語化が追い付かない…」

ということで周回視聴してきました。

なんとか言語化できるレベルには落ち着いてきたのでレビュー・感想を語っていきます。

ネタバレも含みますので、それでもOKという方のみ読み進めてください。

当ブログのレビュー記事は、以下の構成となっております。

ざっくり解説 → 総評 → 感想・まとめ

↓↓↓ 以下、ネタバレあり ↓↓↓

ざっくり解説

本作は、シリーズのラストを飾る”劇場作品という位置づけですが

作品に満ちあふれた究極のファンムービーに仕上がっていると思います。

まずは、予告をどうぞ!

※ 音声が流れますのでご注意ください


この予告だけで泣けてしまう (´;ω;`)ウゥゥ

本作は、大きく分けて4つの物語で構成されています。

① アンの子孫の物語

② ディートフリート大佐の物語

③ 今回の依頼人ユリスの物語

④ ヴァイオレットとギルベルト少佐の物語

振り返ったときに「2時間にしては詰め込みすぎでは?」と思いましたが、

どの話も非常にテンポ良く進むのであっという間の2時間でした。

 アンの子孫の物語 その1

本作の冒頭は、TVシリーズのヴァイオレットから60年ほど経過した世界から始まります。

そこで見覚えのある家と庭が映し出されます。

なんとTVシリーズ10話で登場したアンの家なのです!

場面はアンのお葬式の直後であることがわかります。

そこで登場するのが、アンの孫であるデイジーです。

デイジーは、アンの家で大切に保管されていた手紙を発見します。

そう、TVシリーズ10話でヴァイオレットが書いた「アンへの手紙」です。

アンへの手紙は、ファンから特に人気のある話で嬉しいサプライズでした。

まさか開始5分で泣くとは、、、

☆このパートのポイント

・デイジーは、両親への距離感を感じているが素直な気持ちを伝えられずにいる

・デイジーの生きる時代は、電話が普及し自動手記人形(ドール)という職業は役目を終えている。

アンへの手紙を読んだデイジーは、ドールという職業を知りヴァイオレットの生涯をなぞるようにライデンに向かいます。

デイジーは、本作の語り部的な役割を担っているといえるでしょう。

そして、このパートで最も重要な点は、

「デイジーの物語は、現代を生きる私たち視聴者と同じ視点で描かれている」

ということです。

きっと私たちの中にもデイジーのように大切な人に素直な気持ちを伝えられずにいるという方もいるはずです。本作は、そんな私たちに向けた作品なのです。

 ディートフリート大佐の物語 その1

場面は変わってヴァイオレットの生きる時代へ

ある日、ヴァイオレットは、ギルベルトの母のお墓参りに訪れるます。

このときに持っている花が、ブーゲンビリアというのもエモいですね(笑)

そこで偶然にもギルベルトの兄であるディートフリート大佐と鉢合わせます。

☆このパートのポイント

・ディートフリートもギルベルトの帰還を強く望んでいるし、深く傷ついている。

・ヴァイオレットの少佐への想いは、今も変わることなくむしろ強くなっている

ディートフリートというキャラは、TVシリーズではヴァイオレットへのあたりが強く何かとヘイトを集めがちなキャラでした。

しかし、本作では軽い過去編も交えることで彼の不器用さや人間臭さもしっかり描かれており、印象が変わったという方も多いのではないでしょうか。

 今回の依頼人ユリスの物語 その1

墓参りを終えてCH郵便社に戻ると突然電話が鳴り響きます。

相手は、ユリスという少年でした。

依頼内容は、「自分が病で倒れた後に家族と親友リュカに読んでもらう手紙を書く」というものでした。

この時点で察しの良い視聴者は、「そんなの絶対泣く!」となっていたことでしょう(笑)

☆このパートのポイント

・ユリスもデイジー同様、家族へ素直な気持ちを伝えられずにいる。

大切な誰かに「素直な気持ちを伝える」というのは、いつの時代でも難しいということが改めて提示されます。

家族への手紙は、作成できましたが、リュカへの手紙だけはユリスの容態悪化により書けず終いになってしまいます。

 ヴァイオレットとギルベルト少佐の物語 その1

さらに場面は変わりCH郵便社のシーン。

ホッジンズは、宛先不明の手紙の中から「ギルベルトの筆跡に似た手紙」を発見します。

差出住所は、エカルテ島という場所でした。

すぐさまヴァイオレットへその旨を話し、エカルテ島へ向かうことになります。

待望のギルベルト少佐との再会

ヴァイオレットと全視聴者が報われる瞬間がようやく訪れるはずでした。

「私は、君には会えない」

扉を閉ざしたままギルベルトは、ヴァイオレットを突き放します。

吹き荒れる嵐の中、泣きながら走り去るヴァイオレット。

ホッジンズの「大馬鹿野郎!」に多くの視聴者が共感したことでしょう。

石立監督は「もしかしらギルベルトは嫌われるのではないか?」と心配していたようです。(舞台挨拶より)

しかし、ちゃんと見ればギルベルトがヴァイオレットを突き放すに至った理由がくみ取れます。

☆このパートのポイント

ギルベルトの心は、まだ燃えている

これまでのシーンから、ギルベルトはヴァイオレットのことを今でも気にかけていることは何となく理解できると思います。

注目すべきは、やはりドア越しの会話のシーン。

ギルベルトは、部屋にこもり鍋でお湯を沸かしています。

そして、ヴァイオレットに背を向けたままじっと炎を見つめています。

鍋の炎から過去の戦争のシーンへとつながります。

ここでTVシリーズ1話のホッジンズのセリフを思い出していただきたい。

「いや、燃えているんだ...
 いつか俺の言ったことがわかる時がくる。
 そして初めて、自分がたくさん火傷していることに気づくんだ。」

閉じた部屋は、ギルベルトの心の比喩であり、鍋の炎はギルベルトの心の火傷の比喩であるといえるでしょう。

TVシリーズを経てヴァイオレットは、心の火傷と向き合う強さを手に入れました。

一方でギルベルトは、その傷に今でも深く苦しんでいることがわかります。

「帰ってくれ、君には会えない」は、ボロボロになったギルベルトにできる精一杯の言葉だったことが予想できます。

 今回の依頼人ユリスの物語 その2

ギルベルトの家から引き返し、島の灯台に泊めてもらうことになったヴァイオレットとホッジンズ。

そこにユリスの危篤を知らせるモールス信号が入ります。

ヴァイオレットは、リュカへの手紙を書けていないので戻ろうとしますが、島は大荒れで戻るには3日もかかる。そこでアイリスとベネディクトがユリスの元へ向かうことになります。

アイリスは、ヴァイオレットの代わりにリュカへの手紙を書こうとしますが、ユリスの容態は悪化。現場の判断によって病室とリュカの家に電話がつながれるます。

ユリスは、リュカへ素直な気持ちを伝えることができましたが、そのまま息を引き取ります。

ユリスの家族にもヴァイオレットが書いた手紙が届けられます。

この一連のシーンは、何回観ても泣く自信がある。。。

私のお気に入りのセリフは、リュカの

「でも、窓からユリスの顔ちょっと見えた。」です。

リュカというキャラは、ここまで数カットしか登場しておらず、ちゃんとしたセリフが入ったのはこのシーンが初めてでした。

ユリスに「来るな」と言われながらも親友のことを気にかけ、わざわざ病院まで足を運ぶ。

会えないとわかっていても、、、窓から見えるだけでも良かったのです。

このセリフは、リュカがどれだけユリスのことを想っていたかがわかる最強のセリフだと思います(´;ω;`)

☆このパートのポイント

・大切な誰かに想いを伝えるのは、手紙じゃなくても良い

これまでのヴァイオレットの世界では、手紙が素直な気持ちを伝える媒体として描かれてきました。今回は、電話がなければユリスの想いは届くことはありませんでした。

一番大事なのは、手段ではなく目的「想いを伝えること」であると提示されます。

 ディートフリート大佐の物語 その2

ヴァイオレットは翌日の便でライデンに戻ることを決意します。

涙をこらえながら「少佐の無事を知れただけで、、、それだけで充分なのです」のセリフには、思わず涙。。。

ヴァイオレットは、少佐への最後に手紙を書きエカルテ島の子に手紙をギルベルトに渡すようにお願いします。

場面は変わり、エカルテ島の夕日を見つめるギルベルトの前にディートフリートが現れます。

「お前に再開したら謝りたいと思っていたが、

今のお前は、麻袋に詰めてヴァイオレットの前に突き出してやりたい」

ディートフリート節ですね(笑)

そして、ヴァイオレットの最後の手紙がギルベルトの元に届けられます。

後押しするようにディートフリートのセリフ

「ブーゲンビリアの家は俺が背負う!お前は自由になれ!」

ここでも命令形なのが実にディートフリートらしいですね。

走り出すギルベルト、物語は感動のラストへ

もう流す涙もないくらいには泣いてますが、、、

☆このパートのポイント

・ディートフリートの「ブーゲンビリアは、俺が背負う」がなければ、ギルベルトの心の枷は外れなかった可能性もある。

もちろん、ヴァイオレットの手紙だけでもギルベルトは動いたかもしれません。

しかし、あの不器用で素直な気持ちを言えないディートフリートが、自分の言葉で素直な気持ちを語りかけたことにこそ意味のあると私は思います。

 ヴァイオレットとギルベルト少佐の物語 その2

全力で走るギルベルト、しかし船は出向してしまう。

ギルベルトの全力の「ヴァイオレット!」

ヴァイオレットも船を飛び降りて泳いで岸へ向かいます。

このシーンでTVシリーズEDの「みちしるべ」が流れるのはズルい。

「もう一人じゃない」のフレーズで枯れた涙がまだまだ出る。

浜辺で感動の再開を遂げる。

このシーンは、ぜひ劇場で観て泣いてほしい。

☆このパートのポイント

・考えるな感じろ

 アンの子孫の物語 その2

視聴者の多くが、ここまででエネルギーを使い切っているでしょうが、

映画としてはここからが一番大事です。

場面は、現代に戻りエカルテ島に向かうデイジーの姿があります。

ヴァイオレットは、エカルテ島へ移住し島の郵便局で生涯を全うしたことが語られます。

語られてはいませんが、もちろんギルベルトも一緒でしょう。

デイジーは、ヴァイオレットの生涯をなぞることで「素直な気持ちを伝える」ということの大切さに気づくことができたはずです。

デイジーは、手紙を書くことで「ありがとう、あいしてる」を両親へ伝えることができました。

石立監督は、「一番見てほしいシーンは、このシーンです」と断言していました。

(舞台挨拶より)

つまり、劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデンが私たちに伝えたかったのは、

私たちもデイジーのように大切な誰かに素直な気持ちを伝えるよう

ということです。

このシンプルなメッセージがこんなにも突き刺さるのは、ヴァイオレット・エヴァーガーデンという作品がどこまでも真っ直ぐな作品を貫いてきたからだと思います。

仮に他作品でこのメッセージだけを伝えようとしてもシンプルすぎていまいち刺さらないような気がします。

最後に歩き続けるヴァイオレットの姿が映し出され、エンディングの「WILL」→「未来の人へ」が流れて終了。

歌詞考察もやりたいけど、それは次回の記事でやります

指切りをするヴァイオレットとギルベルトの一枚絵が印象的でした。

想像以上に長くなりましたが、ざっくり解説は以上になります。

ここからは評価です。

 総評 ★★★★★(5.0)

文句なしの満点です。

1本の映画としもヴァイオレットの最終回としても

「やるべきことを全てやり切った」作品と言えるでしょう。

 シリーズ最終回 ~ファンが求めていた全てが凝縮~

シリーズのラストを飾る本作は、「ヴァイオレットの生涯を描き切る」というコンセプトのもと作られているようです。(舞台挨拶より)

ポイントは、以下の2つであると考えています。

・作品のメインテーマの回収

・過去作を知っていれば知っているほど面白い

作品のメインテーマの回収

ヴァイオレット・エヴァーガーデンのメインテーマは、

「一人の少女が”あいしてる”を知る」です。

これは、TVシリーズ1話でのヴァイオレットのセリフからもわかります。

「知りたいのです。“アイシテル”を知りたいのです。」

過去の戦争以来、生死不明となっているギルベルト少佐が最後に残した言葉

「心からあいしてる」

武器として育てられたヴァイオレットには、それがわからなかった。

TVシリーズでは、様々な人との出会いを重ねていくうちに少しづつ「あいしてる」を理解していくヴァイオレットが描かれています。

本作で描かれるのは、「あいしてる」を知ったヴァイオレットの到達点であり

最終回にふさわしい内容となっています。

過去作を知っていれば知っているほど面白い

本作を究極のファンムービーたらしめている理由は、ここにあります。

TVシリーズ、スペシャル、外伝で描かれてきたゲストキャラ達が劇場版ヴァイオレットの世界にも登場するのです!

例えば、冒頭のアンのシーン、海への讃歌を歌っていたのはスペシャルのイルマといった感じです。

ヴァイオレットの世界で生きている全てのキャラクターが確かに劇場版の世界でも生きている。

京アニのこの作品への「あいしてる」を感じられる描写がたくさん詰まった作品をぜひ劇場で楽しんでいただけると幸いです。

  感想・まとめ

ざっくり解説のつもりがいつの間にかガッツリ解説になっていました(笑)

記事の情報等に間違えがある場合は、遠慮なくコメントくださいませ。

また、映画の感想や記事への感想等も大歓迎です!

月並みな感想ではありますが、

私も大切な人達に「ありがとう、あいしてる」を伝えてみようと思います。

最後になりますが、この場を借りて

京都アニメーション並びに本作に関わった全ての方へ

「素晴らしい作品をありがとうございました!」

ここまで読んでいただきありがとうございました。

それでは、良きオタクライフを!

アディオス!

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